更新日: 2012-02-14 16:04:44

相手の心を開く方法~心理カウンセラーのテクニック初級編~

はじめに

Photo by 心理コーディネーター 三吉野愛子

心理カウンセラーは、初対面の相手からでも驚くほど深い話を引き出します。普通は、自分のことをよく知らない相手に込み入った話をしようと思いません。なぜなら「到底わかってもらえると思えないから」です。つまり人は「わかってもらえている」という手ごたえを感じたときに心を開くということ。ここでは、あなたが心を開いてほしいと感じているあの人が思わず自分のことを話したくなる、そんな会話のテクニック初級編をお伝えします。

STEP1 【相手の話を全身全霊で聴く】

Photo by 心理コーディネーター 三吉野愛子

 人は自分の話を粗末に扱う人よりも、大切に扱ってくれる人に信頼と好意を寄せるものです。人の話を聴くというのは誰にでもできるようで実は簡単なことではありません。むしろ誰にでもできることだからこそ、質の高いものとそうでないものの差が歴然としてくると言えます。まずは以下の二つを押さえておきましょう。
 

『1.話を聴く大前提をつくるポイント』
・相手の話を聴く(言語的追跡)
・相手の存在を受け止める(非言語的追跡)

 もしあなたが大切な誰かに信頼されたいなら最初が肝心です。間違っても相手の方を見ないで背中で話を聞いたり、相手が話しているのに途中で遮って反論したり、もしくは自分の話にすりかえたりする行為は御法度と思ってください。ここで大事なのは自分が相手を受け止めているという事実より、相手が受け止めてもらっているという実感をもってくれることです。自分は相手の話を聴いているつもりでも、その態度がともなわなければ相手にとっては聴いていないのと同じことなのです。


『2.話を聴いていることが伝わる態度のポイント』
・うなずきを使う
・あいづちを使う

 相手に気持ちよく話をしてもらうには、なるべく相手の話の腰を折らないように、そして相手の話に興味をもっていることが伝わるように心がけましょう。声を出さずに相手を肯定するうなずきや、相手が安心できるようなあいづちをうまく使うといいでしょう。
 例えばうなずきは、ふんふんと軽く何度かうなずく、深く一回うなずくなどバリエーションをつけて。そしてあいづちは、「ふんふん」「なるほど」「へぇ~」「そうなんだ」「それで(どうしたの)?」「それから(どうなったの)?」など、相手がもっと話したいと思えるような短くて肯定的なものを取り入れましょう。コツは、なるべく相手の話の流れを邪魔しないこと。そして相手の話への興味を途切れさせないことです。

(例)デートの待ち合わせに遅れてきた彼氏との会話
彼氏「ごめん、ごめん。会社出るのが遅くなっちゃって」
あなた「ちょっと、遅いんだけど。連絡くらいしてよ」
彼氏「・・だから謝ってるだろ?」

 上記の例は、このラリーで会話終了の気配です。最初から彼に対して批判的な態度に出てしまうと、彼の心の中ではデートに遅れてしまった罪悪感が乱反射してしまい、なかなか素直になれません。これでは、せっかくのデートなのに次の会話を探すのにひと苦労しそうですね。ここで相手の信頼と好意を引き出すには、どのようにすればいいのでしょうか。

(例)
彼氏「ごめん、ごめん。会社出るのが遅くなっちゃって」
あなた「うん。ちょっと待ったけどね。それより、何かあったの?」
彼氏「実はさぁ、出ようとしたところで上司に呼び止められちゃって」
あなた「へぇ、上司の人が。それで、何だって?」
彼氏「まあ、結果としていい話だったんだけどさ・・・・(つづく)」

 このように相手の話の流れを邪魔せずに洗いざらい話してもらうことで、彼のデートに遅れてしまったという罪悪感を刺激しすぎず、結果として素直な「ごめんね」や「ありがとう」の気持ちを引き出すことができます。

STEP2 【感情を的確にキャッチする】

Photo by 心理コーディネーター 三吉野愛子

 これまでのあらゆる会話を思い出してみてください。「今日はすごくいい話ができたなぁ」「なんだかスッキリしたなぁ」と感じられた会話では、イキイキとした、もしくはしみじみとした感情をともなっていたはずです。感情を出せたことによって、話を聴いてくれた人への感謝がわいてきたり、連帯感が強まったり、前向きな清々しい気持ちになったり、味方を得たようなあったかい気持ちになるのです。つまり相手の感情を引き出し共有することで、あなたと相手の心の距離はさらに近づくのです。


『1.感情に敏感になるためのポイント』
・自分の感情に気づくこと

 相手の顔を見て話を聴き、うなずきやあいづちでコミュニケーションの下地ができたら、次は相手がホロリとこぼした感情を逃さずキャッチすることで、さらに相手の信頼をグッと引き出すことができます。そのためには、まず自分の感情にも敏感になることが不可欠です。自分の気持ちに不正直な人や鈍感な人というのは、相手の感情にも鈍感なものです。
 たとえば自分が弱音を吐くのはいけないことだと思っていると、他者が弱音を吐いたりすることが許せなかったり、心がざわついて受け止められなかったりします。ネガティブな感情だけでなくポジティブな感情でも同様です。楽しむことに罪悪感を感じるような真面目な性格の人は、享楽的な人を理解したり共感したりすることが難しかったりするのです。
 さまざまな相手を受け入れられる懐の深さを持っているかどうかというのは、さまざまな感情をもった自分自身をどれだけ受け入れているかという目安にもなります。まずは自分の感情をありのままに感じ、ゆるすこと。それと同じように相手の感情もありのままに受け止めるということを心がけてください。


『2.相手の心に届く表現をするポイント』
・感情を表す語彙を増やす

 そして、相手に「感情を受け止めてもらっている」実感をもってもらうには、感情を拾って言葉にすることが必要です。つらい恋の話をする友人に「切ないよね」と声をかけるとか、わかりあえない家族との話をする恋人に「もどかしいよね」と応える。相手の心にピッタリくる受け答えをするには、感情を表す語彙を増やすことが大切です。ドラマや映画、歌の歌詞などには絶妙に感情を言い表していることが多いので、折に触れて気に入った表現を取り入れてみてくださいね。

まとめ

■STEP1【相手の話を全身全霊で聴く】のまとめ
 『1.話を聴く大前提をつくるポイント』
 ・相手の話を聴く(言語的追跡)
 ・相手の存在を受け止める(非言語的追跡)

 『2.話を聴いていることが伝わる態度のポイント』
 ・うなずきを使う
 ・あいづちを使う


■STEP2【感情を的確にキャッチする】のまとめ
 『1.感情に敏感になるためのポイント』
 ・自分の感情に気づくこと

 『2.相手の心に届く表現をするポイント』
 ・感情を表す語彙を増やす

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