1. 【どうしてこうなった?】蘇る伝説の”ダンサブル”シューティング!?PS4版『弾銃フィーバロン』開発者インタビュー

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【どうしてこうなった?】蘇る伝説の”ダンサブル”シューティング!?PS4版『弾銃フィーバロン』開発者インタビュー 2017年04月21日 14:00


本当に、どうしてこんなことになってしまったんだろうか。

筆者は、有限会社M2の久保田ディレクターにPS4版『弾銃フィーバロン』について説明を受けているところだ。なぜか久保田Dはアフロのヅラを被っている。

現場には、M2代表取締役社長でプロデューサーの堀井氏、シューティングゲームブランド『M2 Shot Triggers』シリーズディレクターの長野氏、プログラムを手掛けた福井氏、そして『秋葉原BEEP』の駒林店長にも同席いただいている。

非常に奇妙な状況ではあるが、少しずつ詳細をお伝えしていきたいと思う。

隠れる気の無い名作

まずは落ち着いて、『弾銃フィーバロン』のことから始めたい。(『弾銃』は「ダンガン」と読む。)
記事を皆さんは、この作品のことをご存知だろうか?

タイトルから察しのつく通り、このゲームの特徴はズバリ、「フィーバー」。つまり、”ノリの良さ”だ。

70年代ディスコミュージック風のファンキーなBGMに、「YES!!」「FEVER!!」といったボイスが飛び交う。
画面の左上では「サイボーグ兵士」なるキャラクターが常に踊り狂っており、画面の上からもスコアアイテムとしてバラバラと絶え間なく落ちてくる。
ボムを放つとダンサーのシルエットが画面全体を覆う。
ステージクリア毎に、極めてトラボルタ的なグラフィックが現れる、という具合である。

ただし、登場する自機や敵キャラは、最高にカッコ良い超硬派SF的メカなのだ。もう滅茶苦茶だ!どうしてこうなった!

……ということで、これで久保田氏のアフロヘアーについてもご理解いただけたのではないだろうか。このタイトル、とにかく、”ノリの良さ”が重要なのだ。

そんな奇妙なバランス感覚で構成される『フィーバロン』は、弾幕系シューティングを確立させたことで有名な、株式会社ケイブの開発により、1998年にアーケード向けタイトルとしてリリースされた。
上述のフィーバーな演出の為に全くもって地味な印象が無いのだが、これまでに家庭用移植がなかったこともあり、未プレイの方や、ご存知なかったという方も多いのではないだろうか。

フィーバーできること間違い無しなので、是非触れてみてほしい。

19年越しの移植実現。

さて、そんな『弾銃フィーバロン』だが、昨年春に行われたイベント『ケイブ祭りが大運動会 ~汗と涙とブルマ~ 』にて、M2の手掛けるシューティングゲームブランド『M2 Shot Triggers』 第2弾タイトルとしてPS4への移植決定が発表された。
その時も、やはり筆者は現地で「どうしてこうなった?」と考えていた。
イベントのタイトルについてではなく「何故M2は『フィーバロン』を選んだのか」ということだ。
もちろん、既に『フィーバロン』を知っている人には願ってもないパンチの効いた発表であった。
しかし世の中には”踊らないシューティング”が山ほどあるというのに、何でよりにもよって”踊るシューティング”を選んだのだろうか?

心配なのでインタビューしてみた。

ということで、レトロゲームで御馴染みの『秋葉原BEEP』店長 駒林氏と共に、M2へお邪魔させていただいた。


[写真]「M2の皆さんは甘いものがお好きなんで、十万石饅頭もってきました。」とは店長談。

ここからはインタビューの模様をお届けしたいと思う。

――早速ですが、まずは「何故『フィーバロン』なのか?」というところからお伺いさせていただければと思います。

堀井:言っちゃうと、私が好きだから、ということになるんですけども。『フィーバロン』を、”奇ゲー”っていう言い方をしますけど、それに僕が魅せられていたのと、ケイブさんの事情的にも多分、M2に好き勝手やらせるにしても、大失敗しても、最悪――。

久保田:(ケイブさんは)そんなこと言ってないよ!ぶっちゃけて言うと、池田さん(池田恒基氏/株式会社ケイブ取締役副社長)が、「いいよ」と。

堀井:M2の事情的には、『フィーバロン』にこだわる必要はなかったんです。

長野:まぁ、突き詰めていくと「社長が好きだから」っていうだけですね。(笑)

―― では、実際の移植作業に携わった皆さんの考える、『フィーバロン』の魅力とはどのようなところでしょう?

堀井:ノリが無いと避けられない弾速の弾と、あとはサイボーグ兵士を取り逃すとスコアの素点が「1」に戻るっていう……。

長野:それはさ、ウリじゃなくてダメなトコなんじゃないの?

堀井:ダーメじゃなくて!!!

全員:(笑)

堀井:ソコこそがフィーバロンの特徴であり!そこで、もう、もぅ、「オーマイガッー!」ってなるのが!間違いなく!で、「自分でゲーセンでやったら(メンタルとか色々)やられちゃうなぁ」と。なので、「いつか自宅でやりたい!」と思っていたので、本当に今回感無量なんですよね。

長野:でも、それ相当偏ってると思う。本当にみんなに「ここが良いでしょ!」って言えんのか?っていう。

堀井:まぁでもその辺って、ゲーセンでやるのはキツいけど、家で何度もやりなおせるから……。

長野:いやだからさぁ!もう今の時代そうじゃないって言ってんじゃん!

久保田:あの~、いっつもこんな感じです。

――あ、なるほどですね!

長野:だから、あんたが昔のイメージを持ってるだけで、今それ本当にユーザーに対して言えんのかっていう話で!

堀井:まぁ、まぁ、まぁ……今言ってるけど(ボソッ)

長野:とにかく!そこらへんもひっくるめて、M2が遊べるゲームを作ってるんで!

堀井:そう!

長野:『フィーバロン』を移植として完全にも作ってますし、もちろんいろんなモードも足して、”今の人たちでも楽しめる『フィーバロン』”を作ってます。

堀井:本当にそう。そのままの移植だけで出ていたら僕もちょっとオススメするのはキツいなっていうのはある。だから、どうやって出すかは相当考えましたね。

福井:そういうことで今回は、『スーパーイージー』と『フィーバー』いう2つのモードを作りました。

久保田:『フィーバロン』の特徴である「速い弾」とか「派手な爆発」とか、敵を壊しつつ、弾を避けつつ、サイボーグ兵士を回収しつつ、というような楽しみを、なるべく手軽に遊べるように、という調整を、かなり重要視して作られています。

『フィーバーモード』で景気右肩上がり?

――では、その「新モード」について、もう少し詳しくお聞かせいただけませんでしょうか!

久保田:まず、『フィーバーモード』は、名前の通り、かなりフィーバーできると。景気が良いんですね。

――景気が良い!?

久保田:これ、ずーっと、かなり口酸っぱくして福井さんとかに言い続けてたんですけど。「とにかく景気良くして!」って。「派手さ」じゃなくって。

――と、言いますと?

久保田:アーケードのルールでは、敵をしばらく泳がせてしまうと、倒してもスコアアイテムのサイボーグ兵士が落ちてこないんですよ。それを、「とにかく全部出すようにして!」って言ったりとか。兵士を逃してしまったときに素点が「1」になってしまう点も緩和して、「ちょっとくらいミスってもドンマイ!」みたいなことで。素点がいきなりもどってしまったら「景気が良い」とかじゃなくて「大恐慌」なので。

――弾が少ない、敵が少ない、ということではなくて、どんどん敵を撃ち落として、どんどんスコア回してもらって、という楽しみ方ができるということですね。

『スーパーイージーモード』に込められた”線の仕掛け”


福井:『スーパーイージー』は「ランク」(プレイ中に変化する難易度)の差を激しくしています。残機が減ってくると敵の弾速はかなり落ちてきて、誰にでも見えるようになります。だんだん慣れてきて残機を持ったまま進めるようになるにつれて、アーケードの難易度に近づいていく、という調整を行っています。

久保田:最終的には『スーパーイージー』を卒業してもらおう、という狙いをつけています。『ガレッガ』の時にもあった、オートボムをはじめとするお助け要素も、もちろんあります。

堀井:そうそう、があるじゃん。

久保田:そうですね。見てもらった方が早いと思うんですけど――。


[写真]『スーパーイージーモード』遊び方説明

久保田:ボムを持っている場合は、このラインより下のセーフティーゾーンにいれば、被弾してもオートボムが発動するのでミスになりません。アーケードモードの時も、このラインよりも下にいれば、弾を避ける時間が生まれるんですね。ラインよりも前に行くと、避ける時間が無いのでやられちゃうんですよ。だから、「なるべく下に居よう!」というのを、プレイヤーにしみこませるための工夫なんです。

福井:シューティングの基礎を、初心者の方にも学んでもらいたいんです。

堀井:多少、おこがましくはありますが!

久保田:そしてもうひとつ要素があって、『フィーバロン』って、速い弾を避けるゲームなので、自機の移動速度も、選択式ではありますが、基本的には速いんです。そのぶん、ちょっとだけ避けようという入力をしたときに、思ったよりも大きく、速く動いてしまって被弾する、ということがあります。

長野:弾の数が増えてくるとね。

久保田:はい。なので、『スーパーイージー』と『フィーバー』では、ショットボタンとフルオートボタンの同時押しで低速移動ができる、という新しいフィーチャーがあります。これで”チョンチョン避け”とかがしやすくなるんですね。

――おぉ!「レーザーを出す時のやつ」ですね。

久保田:そうです!福井さんに入れてみていただいて、遊んでみて、「ケイブシューじゃん!」と。「いや、ケイブシューなんだけど。」と!

全員:(笑)

久保田:他にも、自機が近くのサイボーグ兵士を吸い寄せるようになっていたりと、近年のケイブシューを遊んでいる皆さんがすぐに遊べるようなアレンジをしています。

――シューティング経験者は手癖もそのまま生かせそうですし、ユーザーの皆さんそれぞれが自分に合ったモードを選んで抵抗なく遊び始められますね。

久保田:『ゴ魔乙』(ゴシックは魔法乙女/ケイブ)しかやったことないという人でも始められます!

更に密度を増す設定項目

もちろん、この他にも『M2ガジェット』を始めとする膨大な要素が実装されているのだが、全てを列挙すると冗談抜きでとんでもない量となってしまうため、残念ながら割愛させていただければと思う。
今回書ききれなかった情報はもちろん、実は”更なる追加モード”も存在するらしいので、今後の発表にも注目していただきたい。

とはいえ、『フィーバロン』経験者の皆さんは、グラッチェ提督のことも、魚太郎のことも、何も心配はいらない。安心してダンスエナジーを高めつつ、お待ちいただければと思う。

また、併せて特筆しておきたいのは「セーフティーゾーン」「サイボーグ兵士の吸い寄せ」というような各要素は、それぞれの機能を個別に切り替えて、どのモードでもない自分だけのプレイ環境を創ることが可能、ということだ。既存のモードをプリセットとして設定を始められるので、手間の心配も無用となっている。

このように、『スーパーイージーモード』『フィーバーモード』、そして充実した設定項目によってシューティングゲームを遊んだことが無いという方へ向けた強力なアプローチをかけている訳だが、ここで優先されるキーワードは「簡単さ」ではなく「面白さ」という印象を強く受けた。友達にもオススメしやすい、フレンドリーなタイトルに仕上がるのではないだろうか。

『M2 Shot Triggers』の、今後の展望を聞いてみた。

最後に『M2 Shot Triggers』ブランド全体について、堀井氏からお話を頂くことができた。こちらをお伝えしつつ記事の結びとさせていただきたい。


――それでは最後に、『M2 Shot Triggers』の今後の展望などを、是非、お聞かせいただけませんでしょうか。

堀井:第3弾、第4弾も内定していて、今、一生懸命作っているところです。個人的には「お前ら頑張れば夏にはでるんじゃねえの」って――。

福井:どうかなー!?

久保田:それは○ぬなぁ……。

堀井:と、皆さん自信無さげに言ってますけど、もうゲーム自体はかなり動いていて、こっからいつもの盛り込みをやっているという感じです。8ingさん、そしてケイブさんとはこれからもらせていただきますし、それとは別に、アーケードに限らず、シューティングゲームで名作と思えるものは、順次手をかけていきたいと思っています。幸い、『バトルガレッガ Rev.2016』の評判良かったので、その実績のおかげでいろんなところがお話を聞いてくださっているという、良い循環が生まれつつあります。今後ともどうぞご期待ください!

――ありがとうございました!!

弾銃フィーバロン
http://m2stg.com/dangun-feveron

取材協力:BEEP 秋葉原店
東京都千代田区外神田3-9-8 中栄ビル 地下1階
http://www.akihabara-beep.com/ [リンク]

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